やってみたこと

30日間の断食日記

エジプトに来て1ヶ月がすぎた頃、滞在がラマダーンと重なった。イスラム教徒ではないが、こんな機会でなければ、食べるのが大好きな私が1ヶ月間も断食する機会はないだろう。ラマダーンの月の断食の目的は、「お金がなくご飯が食べられないほど辛い立場にい...
歩いたところ

エジプトで、いただきます

「エジプト」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?ツタンカーメン、ピラミッド、スフィンクス、ナイルの賜物?では、「エジプト料理」は?なぜだか、日本では、あまり馴染みがない。おいしいものが山ほどあるにもかかわらず。今日は、そんな、エジプト料理の...
歩いたところ

ベルガモ・マラソン

「ドスン」と、鈍い音を立てて、私の50Lのバックパックはツルツルの床に着地した。「すぐ戻ってきますから!」と言って走り去る私の後ろで、「僕をそんなに信頼してくれるの!」と、私に向かって大きい声を出しているのは、制服を綺麗に着こなすイタリア人...
歩いたところ

ピレネー山脈の暮らし

人口5人。街まで、バスで45分。フランスの国境は徒歩10分。オックスフォードで修士号を取得しながら、ピレネー山脈の山の中、スペインとフランスの国境のところに位置する小さな村に2ヶ月ほど、暮らした。村というよりは、スキー場と言ったほうが正しい...
歩いたところ

メキシコ嫁入り修行

船旅で立ち寄った中南米を、またぜひ訪れたいと思い立ったのは、せっかく身に付けたスペイン語を使ってもっと多くの人とコミュニケーションをとってみたいと言う気持ちがあったからだ。バルセロナの留学中に仲良くなった友達のメキシコのファン・カルロスやグ...
歩いたところ

アラブな借り暮らし事件簿

歩くのが大好きな私は、ロンドンに暮らしていたときよくオックスフォード通りを、ホルボルンからソーホーを抜けてハイドパークまで歩いた。東京に例えるなら、恵比寿から渋谷を経由して代々木公園に歩くのと距離的にも、街並み的にも、そんなに遠くない。この...
歩いたところ

マダガスカルと私

忘れもしない、小学6年生の総合科の授業。世界どこかの国を1つ選んで、模造紙にその国の情報をまとめて発表するという課題が出た。「アメリカ」「フランス」「中国」「イタリア」「韓国」。いろいろな国が並ぶ中、私が選んだ国は「マダガスカル」。「マダガ...
歩いたところ

タージマハルでモンゴルうどん

その日はインドに来て6日目。デリーの友達の友達の家を暗いうちに出発し、アグラにやってきた。目的は、ムガル帝国の5代目皇帝シャージャハーンが最愛の女性のために作ったお墓「タージマハル」を見物するためである。ギリギリになって予約した電車は安い座...
やってみたこと

3100m、山小屋暮らし

8月だけど、まだ蝉も鳴き始めない、朝4時47分の静かな大磯駅。私は大きなザックを背負って東海道線の始発電車に乗り込んだ。それにしても慌ただしい2週間だったと振り返る。卒論を提出して、4日後には段ボール3箱にほとんどの荷物を詰めて宅急便で実家...
歩いたところ

「本当のキューバを知ってほしいの」

キューバーは今思い出しても、今まで訪れた55カ国の中でも特に特別な場所だった。23歳の冬。メキシコのお盆「死者の日」を過ごしてから数日後、私は1週間のキューバ旅行へ出かけた。いつも通り到着してから様子を見ながら宿など手配しようとしていたが、...