びっくり!

歩いたところ

アラブな借り暮らし事件簿

歩くのが大好きな私は、ロンドンに暮らしていたときよくオックスフォード通りを、ホルボルンからソーホーを抜けてハイドパークまで歩いた。東京に例えるなら、恵比寿から渋谷を経由して代々木公園に歩くのと距離的にも、街並み的にも、そんなに遠くない。この...
歩いたところ

マダガスカルと私

忘れもしない、小学6年生の総合科の授業。世界どこかの国を1つ選んで、模造紙にその国の情報をまとめて発表するという課題が出た。「アメリカ」「フランス」「中国」「イタリア」「韓国」。いろいろな国が並ぶ中、私が選んだ国は「マダガスカル」。「マダガ...
歩いたところ

ニューヨークのタクシスタ

「ネフェルティティだねぇ。」エジプトが好きな母は私が荷物を開けるとすぐに、金ピカのお皿に描かれた女性の横顔を見てつぶやいた。その日、ニューヨークから荷物が届いたと母から連絡を受け、仕事帰りのその足で、駅から家の間にある母の営む喫茶店を目指し...
やってみたこと

南半球、船乗り通訳生活

大学生の時、定期的に、「フランス語 求人」とか「スペイン語 求人」とかインターネットで検索していた。別にアルバイトを探していたわけでもないのだけれど、それは多分、自分の持っている能力だったり、その能力を必要としてくれる場所や人がいることを確...
歩いたところ

タージマハルでモンゴルうどん

その日はインドに来て6日目。デリーの友達の友達の家を暗いうちに出発し、アグラにやってきた。目的は、ムガル帝国の5代目皇帝シャージャハーンが最愛の女性のために作ったお墓「タージマハル」を見物するためである。ギリギリになって予約した電車は安い座...
やってみたこと

3100m、山小屋暮らし

8月だけど、まだ蝉も鳴き始めない、朝4時47分の静かな大磯駅。私は大きなザックを背負って東海道線の始発電車に乗り込んだ。それにしても慌ただしい2週間だったと振り返る。卒論を提出して、4日後には段ボール3箱にほとんどの荷物を詰めて宅急便で実家...
歩いたところ

習近平とブランコ、そして綿あめの罠

「これが首都の空港かぁ。」 ネパールの首都カトマンズの国際空港は、かつて通った小学校の中庭を思い出させる赤茶色のレンガ作りで、こじんまりしており、なんとも可愛らしい空港である。 空港の出口へ向かうと、シベスさんが優しい笑顔で私を出迎えて下さった。
歩いたところ

「本当のキューバを知ってほしいの」

キューバーは今思い出しても、今まで訪れた55カ国の中でも特に特別な場所だった。23歳の冬。メキシコのお盆「死者の日」を過ごしてから数日後、私は1週間のキューバ旅行へ出かけた。いつも通り到着してから様子を見ながら宿など手配しようとしていたが、...
歩いたところ

ニカラグアの新年と怒るマリア

2017年12月30日、私はニカラグアのグラナダから、オメテペ島、又の名をひょっこりひょうたん島、大きな湖に浮かぶ小さな火山島へ移動した。フェリーに乗るのも一悶着あったが、やっとついた島でも島内のバスが遅れ、予定よりかなり遅く到着した真っ暗...
思ったこと

落とし物について

今年の年始、1月2日の出来事である。私は、リュックサックをどこかに落とした。「無い!」と乗り換え駅で気がついた時にはもう手遅れ。一応、到着したプラットホームと、次に乗る電車を待つプラットホームを往復してみたが、リュックはどこにも見当たらなか...